ラズベリーパイの操作の基本:grepコマンドでキーワード検索

grepは、指定した範囲内のファイルに対してキーワード検索し、検索文字列にヒットするファイルを探しだすときに使用するコマンドです。

このコマンドも、ラズベリーパイでプログラミングを勉強するときに、使用する機会が多いコマンドの１つです。

grepの基本的な使い方

grepも、基本的に2つの引数をとります。

例えば、カレントディレクトリ内にあるaaa.log, bbb.log, ccc.logという3つのファイルの中から、”xyz”というキーワードが書かれている行を探す、という場合には、以下のコマンドを実行します。

$ grep xyz *.log

1	$ grep xyz *.log

正規表現も使用できます。

foo.logというファイルの中で、行の先頭がabcで始まる行を検索する場合は、

$ grep ^abc  foo.log

1	$ grep ^abc foo.log

などと指定します。

同じく正規表現の例で、foo.log中で、アルファベットの(大文字を含めて)a〜zまでを含んでいる行をすべて表示するには、

$ grep [A-Za-z]  foo.log

1	$ grep [A-Za-z] foo.log

というコマンドになります。

grepのオプションはたくさんありますが、その一部をあげます。

検索文字列を指定します。

検索文字列が１つのときは省略することが多いですが、複数指定する時にはこのオプションを使います。

例えば、

$ grep -e ^abc -e xyz$ foo.log

1	$ grep -e ^abc -e xyz$ foo.log

は、「行の先頭がabcで始まるか、または行の末尾がxyzで終わる行」を検索します。

通常の検索では、指定したファイルの中を検索しますが、-rオプションを指定して、さらに検索対象のファイル名のところをディレクトリ名で指定すると、そのディレクトリ内のすべてのファイルを検索してくれます。

指定ディレクトリの中に、さらにディレクトリがある場合は、その下もすべて検索します。

-iオプションを指定すると、大文字と小文字を区別せずに検索します。

-iオプションを指定すると、検索文字列を含まない行をすべて表示します。

すべての行に、ある特定の文字列が入っているべきファイルがあるときに、それをチェックすることができそうですね。

また、何かの実行ログを見るときに、必要のない文字列を含む行を表示しないようにスクリーニングするといった使い方もできます。

-Aオプションに続いて数字nを入力すると、検索でヒットした行のn行後まで一を緒に表示します。

-Bオプションに続いて数字nを入力すると、検索でヒットした行のn行前までを一緒に表示します。

これは、-Aオプションと-Bオプションとを足したようなオプションです。検索でヒットした行の前後n行を合わせて表示します。

-nオプションをつけると、ヒットした行について、行番号も合わせて表示します。

$ grep -n abc foo.log

1	$ grep -n abc foo.log

-lオプションをつけると、検索文字列を含むファイルのファイル名のみを表示します。

$ grep -l  abc *.log

1	$ grep -l abc *.log

のように、ワイルドカードで複数のファイルを検索したり、

$ grep -rl  abc ./src

1	$ grep -rl abc ./src

-rオプションで、./srcというディレクトリ下のすべてのファイルを検索するというように、複数のファイルを検索して検索にヒットするファイル名だけを得たいときに使用します。